永遠の名作です。
まだ僕が20歳そこそこの時のお話。
夢や希望に溢れた思春期を過ぎ、日々の生活に行き詰まりや限界を感じる事が多くなってきた頃。
「努力が実らない。誰からも認められない」そんな人生を呪い、周囲の人々だけでは無く、自分自身の未来さえ信じる事が出来なくなっていた時期がありました。
そんな時、偶然にも出会えたのが「素晴しき哉、人生!」という映画でした。
1946年公開の映画という事もあり、ストーリーは非常にシンプルです。
前半は観ているのがちょっとツライ程に退屈だったりします。
御都合主義で現実離れで盛り上がりに欠ける脚本でもあります。
しかしながら、僕が今まで生きてきて1番号泣した映画だったりもします。
主人公は一生懸命に頑張っても、自分の身を削って他人を助けても、まるで報われずに感謝すらされず、どんどんピンチに追い詰められていく男。
結末はここでは語りませんが、僕はそのストレートなエンディングに信じられない程に心を打ち抜かれてしまいました。
観終わって「そんな事ある訳ないじゃん!甘いわ!」とか「なんの捻りもないよ!つまらん!」とか言いながらも、とめどなく溢れる涙。
感動的な台詞がある訳でも無く、最近の映画のように驚愕のどんでん返しがある訳でも印象的なシーンがある訳でも無い。
それなのに止まらない涙。
理屈や技術では無い不思議な力がこの作品には間違いなく宿っています。
複雑な感情や状況でがんじがらめになってしまった人にこそ、この飾り気の無いストレートな作品をオススメします。